Spector NS-2CR

どんなベース?
 製造年不明(たぶん00〜01年製)04年入手。個人売買で、店頭相場よりかなり安く買いました。

 だいたいね、白ばっか集めてどうすんの。まぁ、白ベース好きは一種のビョーキみたいなもので、前のグリーンのNS-4CRの時も実は白にすべきか悩んだのです。だって、愛すべきSOUL,FUNK,R&B等においてベースは白というのは理想ですぞ(苦)。それがたとえSpectorであっても白はすばらしい。このSpectorってベースは世間的にはナチュラルか黒が人気だと思うのですが、私は純白にゴールドハードウェアのイメージが究極だと思っております。ポリスのスティング(左上)、The BB&Qバンドのパリス“ピーウィー”・フォード(右)、カルチャークラブのマイキー・クレイグ…これですよこれ!かっちょえ〜!!でもなぜか縁がなく買えなかった…。ところがあるときは向こうから寄ってくることもあるのです。縁だなぁ。

 このベースはチェコ製です。02年にチェコのライセンス工場は変更になりますから、それ以前の旧工場による晩期の作品といえましょう。これがまたよく見るほどに驚くほどローコストです。どこが?ぱっと見はブリッジとナットでしょう。どちらも一見ブラスのふりをしてますが、実は共にアルミダイキャスト製を金色に着色しただけのものです。鋳造なので、剛性は高くありません。質感としてはまるで冷やして硬くしたチョコレートのようです。特にブリッジはSSD期〜01年以前によく見られた大型の鋳造製と似たタイプですが、米国モデルのそれに比べ、おどろくほど粗っぽくざらざらしています。これは安かろう。そして、驚きのナット。正確にはナット自体はとやかく言いませんが、ヘッドとナットとの間に1ミリほどのすきま溝がある!なんですかこれは?!音響的に、いやそれ以前に強度的に大丈夫なのでしょうか。幸い使った感じでは問題は生じていませんが…なんか気分的にねぇ…。
 木工の面では一見ちゃんとしています。フォルムも良い。しかし触ってみて気づくこともあります。指板の縁がスキャロップド加工のごとくでこぼこしていました。手触りが悪いです、触らないけど。ローズウッドも目の粗い低級な素材のようです。なんちゅう指板かいなぁと思うもつかのま、トドメはクラウンインレイね。ちょっと伏せるように持った拍子に、1フレット前の1st.インレイがぽこっとはずれました\(●o○;)ノ!!!なんじゃいこりゃぁ!?私、あわててアロンアルファで貼りましたよ。このクオリティの悪さが原因でこの工場は替えられたのじゃないでしょうか…なんて思ってしまいます。
 ちなみに嫌なバズにシビアな私は、入手後リペアに持っていってフレット摺り合わせをするのがこのところのパターンでして、このベースも近所の若きリペアマンに一度あずけました。正直腕前はそこそこですけど、ま、でも、これでやっとなんとか使えるクオリティになった気がします。(神経質に見れば世の多くのベースは満足できるフレット精度…ネックから指板面も含めて得られる精度…で出荷されていません!)

サウンドは?
 Spectorは比較的サウンドの個体差が少ないベースです。常に期待して聴いてもSpectorらしい硬めのパンチのあるサウンドが一切の弱さや迷いもなく生き生きと出力されるのは嬉しいものです。NS-2CRはEMG BTSサーキットですが、やはりSpectorらしい音でした。
 強いて言えば、BTSらしくまとまりすぎのキライはあります。艶のないややダークで人工的な感じの音です。真空管アンプっぽいAguilar OBP-1とは対極にあるソリッドステイトアクティヴサウンドといったところでしょうか。ローはゴロっと重心が低く、ハイはズキッと突き抜ける、トレブル&ベース共にセンターでもまとまり感がある、おなじみの優等生的ロックサウンドですね。
 今回びっくりしたことがありまして、入手後に裏蓋を開けてサーキットを確認したところ、なんと2つの電池が無理矢理内蔵されていました。通常は9v電池1個のはずですから、こいつは18v仕様に改造されていたのです。前オーナーは何も言っていませんでしたので、前々オーナーによる改造ではないかと思われます。結果的にはプリアンプとしての性能は高められていることになりますので、縁起が良いと思うようにしました。

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