CONTAX RTS II

 RTS IIです。こういうの持って、手巻きでスナップしていたらかっこいいと思うんですよね。単焦点一本つけて、細めの革ストラップで下げて。所有するフィルムカメラじゃ一番のお気に入りです。

 ある日、信頼できる小さなカメラ店で比較的美品のRTS IIを発見。一眼レフとして常に最高とは評価されないCONTAXボディへの物欲のピークは、初代RTSポルシェデザインのままの形と性能とのバランスの良さによりカリスマ的魅力を放つ唯一の機種(であろう)このRTS IIでピリオドを打つことになりました。出費ストップ。
 なお本機は最高の状態ではなく、極細のひっかき傷が2本、ペンタカバーの真上にありました。それは目立たないもので、そこ以外はまるで新品同様のきれいなたたずまいを見せていましたが、小さな傷でも多くのコレクターは購入をためらうと店主。RTS IIについての説明は省略します(他のマニアさんのサイトをご参照)。

 さて、このカメラの魅力はといえばなんと言ってもファインダーとレリーズボタンでしょう。
 まずファインダーを覗くと、レンズの素性を反映した美しい写真を連想させる像が映し出され胸躍ります。これが一眼レフの一番気持ち良い部分ですよね。右手中指でフロント面の露出ボタンを押し、レトロな赤いLEDによる露出値を確認しながら被写体を探してファインダーを覗く行為はこのカメラならではの楽しみだと思います。
 やがてターゲットにピントを合わせそっとレリーズボタンに人差し指を下ろしていくと、刹那、静かながら鋭い切れ味で、軽くシャッターが切れます。これには誰もが驚くことです。やっぱり良い!本機はなにがすごいってレリーズの激軽さです。私も2〜3枚ほど自分の意志以前のタイミングでカメラがシャッターを切ったことがあったほどです。すごい敏感なレリーズボタンです。そりゃぁ触れただけで切れるなんて大げさなことは言いません。意識して押せば少しはストロークがあるのがわかります。しかし、無意識に置いた指には触れただけで本当にシャッターが切れる。無意識に置く人差し指とは意外と押圧があるものだと思い知りました。非常に直感的な反応に応えてくれるカメラなのです。おまけにこのおかげで手振れしにくいカメラなのだとも感じました。リアルタイム性よりその恩恵の方が大きかもしれませんね。

 ところで、初期RTSシリーズ用のディオプターレンズとアイカップは現在希少でプレミア価格で流通しているのは残念ですが、Canon EOS10用のディオプターレンズとアイカップがRTS IIにもなんとか使えます。装着時はかなりきつくてハラハラしますけど(笑)。アイカップ形状が純正(丸形)にはない台形型でペンタカバーの形状・角度と見事にフィットします。

 今の時代にこの手巻きフィルムカメラRTS IIはたぶん程々のクラッシックカメラに見られると思います。しかしそれは素人目にも、ただの普及型クラシックカメラではなく、高級機のオーラを放っていることがわかると思うんです。だってちょっとデザインが良いもんね。こんなカメラをぶら下げて街を闊歩している姿は現在の大きなAF一眼デジカメを持って歩いているより客観的にかっこいいと私は思います。微妙にわざとらしいレトロ風貌のS2bよりもね。それはRTS IIを手に入れる前からずっと思っていたこと。いつかは自分もと狙っていたことなのでした。私のフィルムカメラは今のところこれで完結です。現在さすがに出番は減りましたが、絶対に手放せない宝物です。


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